温かいオンドルの部屋と板張りのマルが、一つの家にある理由
オンドルの部屋は床を通して熱を伝え、伝統的なマルは木の床を地面から離して風を通します。異なる床を組み合わせることで、季節や暮らしに応じた場所が生まれ、部屋と庭もつながります。
温かいオンドルの部屋と板張りのマルが、一つの家にある理由

板張りの広間と部屋がつながる韓屋の室内です。
韓屋の中では、木の板を組んだ床の隣に、紙で仕上げた部屋の床が続く様子が見られます。同じ屋根の下にある二つの床は、違う役割を担っています。伝統的なオンドルの部屋は床を温めて寒さに対応し、マルは木の床を地面から離すことで湿気を避け、風が通るようにした空間です。両方を設けることで、温かく過ごす場所と暑さに対応する場所を一つの家に用意していました。
理由は季節だけではありません。日常を過ごす部屋、人が集まるマル、その先にある庭がつながることで、暮らしの場も広がりました。ただし、部屋とマルの組み合わせ方はさまざまです。すべての韓屋に中央の広間と左右対称の部屋があるわけではありません。国家韓屋センターの施工の説明と部屋とマルの解説を読むと、床の構造と空間の使い方を結び付けて理解できます。
オンドルの部屋は床の下から熱を受け取ります
伝統的なオンドルは、クドゥルとも呼ばれます。構造を理解するには、アグンイという焚き口、クドゥルジャンという石板、煙突の関係を見ると分かりやすくなります。焚き口で生まれた熱が床の下に敷いた平たい石板を温め、その床から室内へ熱が伝わります。煙は床下を通って煙突へ抜けます。人が暮らす床の表面で火を燃やす仕組みではありません。
国家韓屋センターが説明する構造では、台所のアグンイが調理と部屋の暖房を兼ねます。そのため台所と部屋の関係は、出入りする戸だけでなく、床下を通る熱の経路からも考えられます。完成した部屋の写真にはその経路が写らないので、床の色や家具だけで暖房設備の状態を判断することはできません。

雲峴宮のオンドルの焚き口です。部屋の床下構造全体を写した写真ではありません。
ウリ歴史ネットの韓屋の映像と専門家解説では、オンドルの部屋を、天井を設け、韓紙で仕上げた家の内側の空間として説明しています。木の構造が見えるマルと比べると、床だけでなく、壁や天井が空間を囲む形にも違いがあります。伝統的な住まいを理解するための説明であり、保存・改修されたすべての韓屋が同じ仕上げという意味ではありません。
マルでは木の組み方と風の通り道を見ます
マルは木の板で仕上げた床です。伝統的なマルは地面と床の間に距離を取り、湿気を避け、通風を可能にしていました。国家韓屋センターは、オンドルが床を温めるのに対し、マルは暑さに対応する空間として発達したと説明しています。大庁では垂木が見える天井も、囲まれたオンドルの部屋とは違う印象を与えます。
幅のある枠材と、その間にはめ込まれた板に注目してみてください。ウムルマルは、骨組みとなるクィトゥルと床板の形が、井戸を意味する漢字の「井」に似ていることから付いた名前です。長い枠材の間に直角方向の枠材を置き、その間を板で埋めます。長い板を一方向に並べただけの床とは組み方が違います。これは構造を見分ける手掛かりで、施工の手順ではありません。

南山コル韓屋村のマルでは、枠材とその間の板が見えます。
「大庁マル」と「ウムルマル」は、二者択一の種類ではありません。大庁は広い板張り空間の名前で、ウムルマルは床の組み方の名前です。空間の位置や用途と、床をどう作るかを分けると、用語も理解しやすくなります。
大庁とトェンマルが部屋を庭につなぎます
大庁マルは、家族が集まって過ごす広い空間です。国家韓屋センターは、家の内側の生活空間であるアンチェの大庁を、部屋の間にある開放的な場所と説明し、婚礼や祖先の祭祀なども行われたと紹介しています。こうした使い方や配置は、家の規模や構成によって異なります。
トェンマルは部屋同士をつないだり、部屋の前から庭へ続いたりする板張りの空間です。広い大庁が人の集まる場所なら、トェンマルからは部屋の縁と屋外との関係を読み取れます。マルは家の中の木の床であると同時に、内と外が接する場所でもありました。
戸も、その関係を変えます。ウリ歴史ネットは、大庁や部屋とマルの間に、持ち上げて吊るせる戸を設け、空間をつなげられたと説明しています。開閉によって区切りが変わり、季節や儀礼に応じた使い方ができました。庭では穀物を干したり、キムチをまとめて仕込むキムジャンや宴を行ったりもしたので、部屋からマルを経て庭へ続く関係は、家の暮らしの一部でした。
床は座り、食べ、眠る場所でした
オンドルとマルには、靴を脱ぎ、床に近い位置で生活する共通点もあります。ウリ歴史ネットの専門家解説では、床に座って本を読み、食事をし、横になって眠る生活を説明しています。温かい部屋と開かれた広間では性格が違っても、床そのものが生活の場だった点は共通しています。

低い机と座布団のある展示室から、床に近い暮らしを読み取れます。
この写真は南山コル韓屋村にしつらえられた部屋です。特定の家族の日常を撮影したものでも、暖房が稼働していた証拠でもありません。低い家具や座る場所が床とどう関わるかを示す例として見られます。国家遺産ポータルも「オンドル文化」を、伝統的な生活習慣のうち住生活に関わる国家無形遺産に分類しています。オンドルを暖房設備とともに生活文化として考える背景になります。
韓屋を見るときは、屋根から床へも目を向けてみてください。木の組み方、部屋とマルの間の戸、庭に向かって開いた面を一緒に見ると、二つの床が同じ家にある理由が分かります。温かい部屋と風の通るマルが異なる役割を担い、その間を行き来する暮らしが家をつないでいます。
関連資料
• ウリ歴史ネット:韓屋の映像と専門家解説 — 専門家解説には、執筆者の見解が国史編纂委員会の公式見解と異なる場合があるとの注記があります。
写真クレジット
• 表紙 · Schölla Schwarz · 写真の出典 · CC BY 3.0 · 公開プレビュー、ローカル変更なし
• 焚き口 · Holger Ebermann, Leipzig · 写真の出典 · CC BY-SA 3.0 · 公開プレビュー、ローカル変更なし
• マルの床 · Neothinker · 写真の出典 · パブリックドメイン · 原本、変更なし
• 床に近い暮らし · Steve46814 · 写真の出典 · CC BY-SA 3.0 · 原本、変更なし